不便益とは?
先日、NHKの番組で観た『不便益』。この番組は大変興味を持って面白く見ることができました。
世の中が大変便利になって、そのために失ってしなったものがあります。携帯電話は大変便利なものですが、本当に必要なものなのかと考えたことがありますか?私は、そう考えたとき私にとって本当に必要なものではないと思いました。持っていることによって失われるものがある。そして、持たないことにしました。
番組では、スマートフォンで観る地図。これを不便な(?)地図に置き換えて、女子大生に京都市内観光に使わせました。そして、そのことによって普段得られないがありました。
便利すぎて失うものは、企業の中にもありました。便利すぎるということは、考え物です。
『不便益』とは?
不・便益ではありません。不便の益 (benefit of inconvienience) です。
不便で良かったこと、ありませんか?ふと考えてみると、手間いらずで効率的に要求が満たせる「便利な道具」よりも、
むしろ不便な道具を使うほうがうれしいことがあります。
- オートマミッション
- 電動鉛筆削りナイフ(ドリル状に削れたりするし〈写真参照〉)
- クレジットカードキャッシュ
- エアコン火鉢
- 電気アンカ湯たんぽ
近頃はこれらの「うれしさ」が色々なところで言われるようになったので、 数年前まで語っていたことが 普通のコトになってしまったけど、約10年ほど前に初めて出会った「不便の効用を積極的に評価する考え方」[福岡00]は新鮮だった。
私たちはこれを「不便益」 と名付けて、
- 近年顕在化 してきた『人工物に囲まれた生活の弊害』に警鐘を鳴らすトレンドの一つ
- 「昔の生活に戻れ」と主張する運動
- 単なるノスタルジー
ではなく、不便益の視点からシステムデザインの指針を探ろうとしています。
(科学研究費補助金 萌芽研究 18656114 、基盤研究 (B) 21360191 )
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