金曜プレステージ『浅見光彦シリーズ47 平城山を越えた女』
テレビのドラマは、ほとんど見ることはありませんが、いつもNHKのニュースばかり見ているのでたまには違ったものを見ようとドラマを観ました。
奈良市にある新薬師寺の香薬師如来を題材にしたドラマでしたが、この仏像は盗難にあって、まだ見つかっていないと言うことでした。
内田康夫氏の「平城山(ならやま)を越えた女」という小説はこの香薬師盗難を題材にしたものらしく、テレビの番組では真犯人が見つかります。面白かったのですが、ややこしすぎる帰来がありました。
仏像が好きだった中学生の頃から新薬師寺には何度となく見学に行っていますが、拝観料が高くなって、家族全員が一緒に見たことはありません。
仏像を見ると心がわくわくした若いときがありましたが、今は、もうそんなことはありません。
それにしても、この仏像は今何処にあるのかな?犯人はどこに居るのかな?
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香薬師如来像
像高73.0cm
銅造
奈良新薬師寺に伝わった銅造香薬師如来像は白鳳時代を代表する傑作のひとつであるが、昭和18年盗難にあい今だに発見されていない。時の住持の悲嘆を見かねて、東大寺の上司海雲師が文芸春秋社長佐佐木茂索氏に話し、氏もこれに同情し、幸いに寺にこの立像の石膏模型のあるのを利用し昭和25年に3体の模造を鋳造、一体を新薬師寺に寄贈し、一体を国立博物館に、もう一体を佐佐木家に所蔵したが、佐佐木茂索27回忌に東慶寺に寄贈された。 本像は模造とはいえ大変精巧な作でよく当初の面影を伝え、微笑をたたえた童顔の面相、薄い衣を透かして体躯の抑揚がたくみに表現されているのも白鳳後期(7世紀末)の特色で、左手には小さな薬壺をとり前につき出した右手も人々をさしまねくようなしぐさ。 この像もまた深い感銘を与えるであろう。
(久野健博士解説より)
明治以来二回盗難にあってたがその都度戻ってきた。しかし昭和18年3月に三度目の盗難にあって以来現在も発見されていない。 前二回の盗難の際、金で造られていると勘違いした犯人が、確認のため、右手首、両足首を切断しており、最後の盗難の際に、右手先のみ落として厨子の中に残されていた。 右手首は、新薬師寺から譲られた某氏が所蔵している。
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